A different world tour
進歩と進化に忘れ去られた無数の廃墟が、
いたるところに存在する。なぜ人は結果を
考えず建物を建てるのだろうか。その答え
は一つではないかもしれない。まず考えら
れるのは、プロジェクトの規模が大きすぎ
て、最終的に残念な結果に終わるという、
つまり単に見通しが甘かったという事であ
るのかもしれない。建築物は、時折り実現
するには厳しい潜在的なビジネスの収益を
元に建てられる。さらにこれまで、私たち
には、最初から計画倒れに終わってしまっ
た豪勢すぎる巨大建造物、言い換えれば
地域のイデオロギー的モニュメントに対処
しなければならない場合があった。また、
エンターテイメントのために建設されたプロ
ジェクトの中には、たった一度使用された
きりのプロジェクトが存在する事も、決して
軽視されるべき問題ではない。世界中を旅
すれば、廃墟となった建物に遭遇する場面
にも出喰わすが、その中には非常に美しい
デザインで、再度日の目を見る時を待って
いる建物も存在するのである。
ここは、北京の西500kmにあるオルドス市
に加えられた最も新しい地域である。3万人
に満たない住民が生活する非常に広大な
地方都市で、広大でありながらとても機能
的に作られている。
アンゴラの首都ルアンダから20kmの所に
位置するこの町では、5000ヘクタールの土
地に8万2000戸の住宅建設が計画されて
いた。だが、現時点で2800戸のうち販売さ
れたのは、わずか220戸となっている。
建物が完成した当時、ここはシカゴから
ロサンゼルス間で、最大の屋内ショッピング
モールであった。3階建ての12万5000平
方メートルの店内には、250の店舗やレス
トラン、様々な施設、さらに映画館が入っ
ていた。
広さ1平方キロメートルしかない端島は、
1810年に海底炭鉱の上に造られた人工島で
ある。採掘量が最盛期の頃は、それに伴い
人間の生活の質が最も犠牲となった時期で
もあった。
バルカン山脈の頂上に立てられた共産党の
旧本部は、まるで共産党を讃えるスローガ
ンで飾られたセメント製の大きな空飛ぶ円
盤のようである。この建物は、イデオロギー
的共産主義の宣伝を目的として建てられた
ブルガリア最大の建築物である。
城砦都市と呼ばれたこの場所は、長年にわ
たって地球上で最も人口密度の高い場所で
あった。お互いが連結し合う300を超える高
層ビルの中には、アパートやショッピングセ
ンターが入っており、さらには不法行為も横
行していた。
東京から2時間半の場所にかつて存在して
いた富士ガリバー王国には、全長45メート
ルのレミュエル・ガリバー像が地面に横た
わっていた。さらにリュージュやボブスレー
のコースなど、珍しいアトラクションが作ら
れていた。
1962年にブリアンツァのラスベガスと呼ば
れた施設は、200人の住民が暮らす村の敷
地内に建設された。住民は土地を取り上げ
られ、その跡地には、高さ30メートルの光塔
や中国式のパゴダ、高級ホテル、ショッピン
グギャラリー、複数のカジノ、屋外ダンスフ
ロア、さらに中世のお城が建築された。