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Nissan Art Award

A SURVEY OF WHAT THE FUTURE HAS IN STORE FOR CONTEMPORARY JAPANESE ART
日産アートアワードは、将来、世界を舞台に活躍を期待される新進気鋭の日本人アーティストを対象とした芸術賞であり、世界規模で共感される芸術理念を創出する事を目的としている。
受賞者の作品は、全て日産自動車株式会社により買い取られ、世界に向けて日本のアートを促進する為、同社の展示スペースに常設展示されている。
最新の日産アートアワード2020は、2019年5月、ヴェニスを舞台に、5名のファイナリスト、潘逸舟、風間サチコ、三原聡一郎、土屋信子、和田永と共に幕を開けた。ファイナリストたちは同アワードに向け新たな作品を創作し、それらはその後、国際審査員によって選考される。受賞者には、海外でアーティスト活動を行う際のレジデンス支援を含む、総額500万円相当が賞金として贈呈される事になっている。現時点で、選考に関する詳細の発表は成されていないものの、選考会の国際審査員の1人であるローレンス・リンダー氏によると、木彫品から彫刻まで、多岐にわたるジャンルの作品が選考対象となっているようだ。また別の国際審査員であるスハーニャ・ラフェル氏は、それらの作品は、日本国内外のアーティストたちが対峙してきた問題に対する答えが、それぞれの異なる表現方法で反映されていると語っている。
ここで、参加アーティストの経歴をご紹介しよう。


ISHU HAN
上海生まれで東京在住の潘逸舟は、アイデンティティーの探求をテーマとしている。彼の作品は、映像作品、インスタレーション、写真、絵画と様々なメディアを駆使し、これまで、日本を始め中国や、インターナショナルスタジオ・アンド・キュラトリアルプログラム(ISCP)のレジデント・アーティストとして活動していたニューヨークなどでの展覧会に参加して来た。彼はインタビューで、日産アートアワードへの参加につき、“作品を作るという事は自分にとっては呼吸をするような事です。そして、自分の作品が多くの人々の目に触れることによって、初めてその作品に命が吹き込まれるのです。”と、語っている。

SACHIKO KAZAMA
武蔵野美術大学で版画を学んだ風間サチコは、1972年に東京で生まれ、現在も東京に居を構えるアーティストである。現在起こっている現象の根源を辿る為、過去に立ち返る事からインスピレーションを得ている彼女の作品は、木片から生まれる黒と白からなる木版画である。作品には、現実社会に対するユーモアと皮肉が込められており、それが彼女の作品の特徴となっている。日産アートアワードへ出品した作品については、“国際モーターショーが近代の合理主義を前進させたイベントであるならば、芸術展は生産性や利益を度外視した、非合理的な物であるべきです。”と語っている。

SOICHIRO MIHARA
1980年、京都に生まれた三原聡一郎は、現在も京都に住み活動を続けるアーティストである。
彼は、音、泡、放射線、微生物、苔、気流や電子といった様々な素材を使い、自然現象とメディアテクノロジーを融合させた作品創りをしている。さらに、2013年からは、北極圏や熱帯雨林、軍事境界での滞在制作活動に参加し、ここ数年間は、周辺環境の理解をより深める事に観点を置き、自然界と人間の芸術活動との関係性を研究している。そして、今回の日産アートアワードへの参加については、世界の新しい楽しみ方を多くの人々と共有出来ればと考えている。

NOBUKO TSUCHIYA
日本生まれの土屋信子は、日本の造形美をバックグラウンドに、身近な物と自分で拾い集めた廃材を組み合わせ、時空や空間を超えた架空の世界や文明を呼び起こすような作品制作をしている。彼女は、作品から明確なメッセージを発信するのではなく、彼女が全身全霊で作品に費やしたエネルギーや時間、その制作工程の中で見い出した深層部分に秘められた何かを感じて欲しいと願っている。この思いが、彼女を日産アートアワードへ導いてくれたと確信している。

EI WADA
多摩美術大学卒の和田永は、1987年に東京で生まれ、現在も東京在住のアーティストである。彼は、テープレコーダにブラウン管テレビや旧式電化製品を融合させ、新しい楽器やサウンドテクニックを生み出す装置を制作し、音響と音楽を研究する事から、アーティストとしてのキャリアをスタートさせた。
今回の日産アートアワードでの選出に際しては、‘わたくし’という現象から湧き出たアイデアを、新しい作品として創作する機会を与えてもらった事に対し、感謝のコメントを表明している。